「はんぎりH-1グランプリ」って?

 海上に設けられた20メートルのコースを、直径1メートルのおけ(これを「半桶(はんぎり)といいます)に乗って、ひざの屈伸などでおけのバランスを取りながら進んでいき、そのスピードを競う競技、これをはんぎり競漕といいます。これを愛媛県の松前町で夏祭りの行事として開催しているのが「はんぎりH-1グランプリ」です。

このはんぎりを用いた行事は、全国でも何か所かで行われていますが、松前町のはんぎり競漕には、進む際に道具を用いず、おけを前後に揺らすだけで進んでいくという特徴があります。海上の波や風等の影響で、バランスをとるのが難しく、ダイナミックな選手の動きに特徴があります。

何で「はんぎり」なの?

この「半桶(はんぎり)」が何に由来するのか?という事ですが、松前町の産業や文化に関係があります。

松前町では昭和の時代まで、地引網漁が盛んに行われていました。その際、漁師の子供たちの中でも大き目の子たちが、地引網で中州に追い込まれた魚を捕りに行くために乗っていたのが、この「はんぎり」です。地引網に追い込まれた魚をはんぎりの中へ入れ、陸地でその場で行商人(「おたたさん」といいます。頭に魚を乗せた木のたらい(ごろびつ)を乗せて、松山や近郊の農村に行商していたそうです)に売っていたのです。

高度成長期には地引網が廃止され、はんぎりも風呂の焚き物など別の形で使用されていましたが、松前町の風物詩を町おこしとして復活させようという計画のもと、幾度かの変遷がありつつ、現在のはんぎり競漕の形になりました。今では松前町夏祭りのメインイベントとして、地元民に親しまれています。

マチサポとの関係

そんな松前町の伝統行事でもあるはんぎりH-1グランプリですが、マチサポは南海放送から委託を受けてその模様を撮影し、テレビ番組の映像として使用していただいたり、松前町のプロモーションビデオに映像の提供をさせていただいております。

これからも地元の特色あるイベントや文化をアピールできるような映像を撮影し、まちおこし・まちづくりに貢献していきたいと思います。